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共同研究者 国立循環器病研究センター
山崎 悟
Satoshi Yamazaki
““実験科学の発展は,その大部分が驚くほど凡庸な人間,凡庸以下でさえある人間の働きによって進められたということである(ホセ・オルテガ・イ・ガセット、[大衆の反逆])”
オルテガは、上記のことを決して肯定的に表現しているわけではないのですが(オルテガ自身は、総合知を持った真のエリートにより科学は発展するという見解)、実験科学は、小さい研究成果の集積なしには真に刺激的な科学者によるブレークスルーは生じないだろう、ということは一先ず言えるのだろうと思います。現在、自然科学の研究はテクノロジーが進歩し情報も増えていくのは良いことなのですが、あまりに進行が急速であるが故に、個人の研究者ですべてをまかなうことはかなり困難になってきました。しかしながら、このことに適応することはおそらく必要であるし、また研究を行うために身につけなければいけないスキル、考え方などは上記の発展とは別にあるのだろうと思います。私の場合には、循環器病の基礎医学研究というせまい領域ではありますが、医化学教室とgive and takeの関係を通じて、共に研究を活性化することを目指しております。